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田母神発言と根拠なき自尊心・・・日本は再び暗黒の時代に突入するのだろうか・・・

   昨日の田母神元航空幕僚長の国会での参考人質疑を見た・・・。前回のブログで予想したとおり、感情?まかせの非論理的持論を展開し、反省のイロなど微塵もない・・・。それは想定内ことなのでいまさらといったことなのだが、ネットの世界で彼を支持するという人があまりに多いことの方が正直ショックであった・・・。戦争の記憶の風化と、バーチャル世界でしか戦争を体験していない世代の危うさを強く感じて、怖くなった・・・。

   ど~も、ネットの世界を見る限り若い人ほど国粋主義的(あくまでも”的”であって国粋主義ではない)ということを実感してショックを受けてた航海者レベル.1です。think(ネットの世界を見る限り、批判しきりの日教組教育がどれだけ影響力があったのか疑問に思う)

   昨日の証人喚問に至ってはとても聞くに堪えるシロモノではなかった。「2.26事件の青年将校か?オマエは」という程度の論理的脆弱さである。

   国家のためによかれと思ってやったことと主張する田母神氏であるが、「国家」の部分を「陛下」に置き換えれば、2.26事件の軍事法廷で青年将校が主張した論理とまったく同じになる。

   本人が「国家のためによい」と思ってやったことがすべて正当化されるわけもあるまい。

   さらによく理解もしていな法理論から「言論の自由」という単語を持ち出してきているが、「言論の自由」とはナニをいってもよいということではない。

   公序良俗に反せず公共の福祉を損なわない範囲でという言わずもがなの前提条件があって初めて「言論の自由」が認められるはずである。

   侵略国家云々・白人支配からの解放云々は時代設定と主客を入れ替えれば簡単に論理的破綻を見破ることができる(以前ブログに書いたので興味のある方はアーカイブで見てください)。

   どう考えても第二次世界大戦は、西欧の植民地支配を真似て自国の権益を拡大しようとした日本とヨーロッパでの権益を失ったドイツとイタリアの三国。すなわち持たざるものが、既に多数の植民地を持っていたイギリスやアメリカ、フランスやオランダから植民地権益の簒奪をはかりおこした戦争である。

   戦勝国に対して、「日本が植民地を得ようとしたのはお前らの真似をしたからだ。何が悪い!!。」と主張するならまだ論理的に納得できる。(そういう意味で東京裁判については筆者も批判的ではあります。)

   しかし、一時占領の上、併合した朝鮮や中国に対して、どのような抗弁ができるというのだろうか・・・。

    さらに異常なのは、あれだけの好き勝手を抜かす田母神氏だが、政府と憲法に対する批判はでても、なぜかアメリカ批判はこれっぽっちも出てこない。

    先の対戦で侵略国家扱いされたのがおかしいというのであれば、アメリカに食ってかかるのが筋であろう。日本の空を守る主力戦闘機F-15と支援戦闘機F-2(日本版F-16)は、ともにアメリカ製なのだが、彼にとってアメリカと同盟(本当は防衛に限定された安全保障条約のはずで、無制限な軍事同盟ではないはずなのだが・・・これもどんどん拡大解釈されていっている・・・)を結ぶことは論理的に破綻しないのだろうか??

   彼の持論によればかつて巧妙なワナによって日本を太平洋戦争に引きずりこんだルーズベルトの国アメリカは、東京裁判で日本に侵略国家の濡れ衣を着せた張本人のはずであろう。

   そんな国と同盟を結びアメリカ製の兵器で日本の空を守るなど言語道断のはずなのだが、彼自身が退職するまでただの一度たりともアメリカ製の戦闘機(正確には日本でライセンス生産されているが)の使用を直ちに中止せよという意見は発表されていない・・・。

   親交のあったアパグループの会長さんだかに「あんなアメリカ製のけしからんF-15戦闘機になんか乗ろうとするモンじゃない!!」といったというハナシもさっぱり聞かない・・・。

   正直、どこかの中曽根元総理(自分が総理時代にレーガンにすりより、”ロンヤス”だの”不沈空母”だのいった人物が今さらどの面下げて改憲だっちゅ~の!!)同様この人のノーミソは破綻しているとしか思えない・・・。

   論理学については大学の教養課程でしか学んでいない筆者である・・。(すなわち素人にけがはえた程度・・・)一流大学卒の多い国会議員のセンセイ達がこの程度の幼稚な理屈を覆せないことの方がよっぽどおかしいといえばおかしいのだが・・・。

   さらに気になるのが、田母神氏に同調して論文を出したと思しき幹部自衛官の動向である・・・。

   彼らは戦前の旧日本軍同様、自分勝手な理屈を持ち出し政府のコントロールを外れようとしている。問題が田母神氏一人の問題ならそれほど問題ではないが、自衛隊内に組織だって政府見解に不満を持ちこれを覆そうとする勢力が存在するのは著しく危険だ・・・。

   政治家の一部や若者の中には彼らを支持する人も多いようだが、彼らが力を得ればすべての物事を暴力で解決しようとする危険がある!。

   ”2.26””5.15”の両事件のように気に入らないヤツは暗殺してしまえというヤクザ真っ青の暴力が世の中を抑圧する時代が来る・・・。

   のんきに田母神氏とその一派を擁護する人々はその暴力がよもや自分に向けられることなど思いもしないようであるが・・・時がたてば人の考え方は変わる。今は味方であっても意見を違える時がきたときに、相手が自分に銃口を向けてくると思わないのだろうか。

   皮肉なことではあるが、日本が旧日本軍による暴力を背景とした支配から脱したのは敗戦により、旧日本軍が解体されたからである・・・。 

  

   自衛隊は旧日本軍と同じであるべきではない。そもそもその創設すら、朝鮮戦争という背景があった上でのアメリカの意向が強く反映されてのことだが、自衛隊は旧日本軍の過ちを反省した上で、どう日本を守っていくのかがその存在の原点であろう。

   満州に入植した日本人を見捨てて自分達だけさっさと撤退した旧関東軍の司令官は、ヌケヌケと言い放った「我々は皇軍であり天皇陛下の軍である。民間人を守るいわれはない。」と!!

   一方、自衛隊はその存在の意義を「日本国民の生命財産を守る。」ことにおいているはずである。その存在から逸脱すれば批判されるのが民主主義国家の軍隊である。

   結果として、自衛隊員の士気が落ちようと、本来の目的から逸脱すれば自衛隊は国民から痛烈に批判されなければならない・・・。

   漁船に当て逃げして死者を出したりそれをもみ消そうと口裏あわせをしたのではと疑われるような行動は批判されるべきだし、今回のように政府見解と異なる私見を発表し、いたずらに政治を空転させたり外交問題を蒸し返すような愚挙は批判されて当然である・・・。

   田母神氏にとって自衛官の言論の自由は当然の権利らしいが、自衛官の士気を下げるような批判を他人がするのは言論の自由ではないらしい??

   航空自衛隊のイラク派遣の違憲判決に「そんなの関係ねェ」といった人物がどの面下げて自分の言論の自由を抜かすのだ・・・。

   まさに旧軍の牟田口某に匹敵する自分勝手で無能な国にとっても国民にとっても害にしかならない最悪の軍人といってよい・・・。

   日本が世界に向かって誇れるような国になるためには、軍事力で世界に覇を唱える必要などない・・・。

   他の事柄で世界に貢献し日本人であることを誇れることなど山のようにある・・・。

   ネットに横行する国粋主義的若者よ。いいかげんシナだチョンだと叫ぶのは止めないか・・・。

   中国や韓国をけなし、アメリカは別というのは戦前の日本の白人への劣等感が裏返しになった思想と同一のものである・・・。

   日本人はいつになったら、この隣人を蔑み欧米を崇拝する悪癖から脱け出せるのだろうか・・・。  

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